家庭でも手軽に使えるようになった高圧洗浄機。
ベランダ・玄関・駐車場の掃除など、活躍の場は多いですが、使い方を誤ると「塗装が剥がれる」「水が逆流する」「感電の危険がある」などのトラブルにつながることもあります。
今回は、高圧洗浄のプロが「絶対にやらない3つのこと」を中心に、安全で効果的な使い方を解説します。
高圧洗浄でやってはいけない3つのこと

1. 近距離から直接噴射する
最も多い失敗が、「汚れを落とそうとして近距離から勢いよく噴射してしまう」こと。
高圧洗浄機の水圧は、家庭用でも100気圧前後、業務用なら200気圧を超えることもあります。
この強い水流を近距離で当てると、
- 外壁の塗膜が剥がれる
- モルタルやタイルの目地が削れる
- 木材や樹脂パネルが変形する
など、表面を傷めてしまう可能性があります。
プロは必ず、30〜50cmほど離してテスト噴射を行い、汚れの落ち具合を見ながら距離を調整します。
最初は「広角ノズル(15〜25°)」を使い、徐々に距離を詰めていくのが安全です。
2. 電源や延長コードを濡らす
もう一つの大きなリスクが「感電・ショート」です。
高圧洗浄機は水を扱う機械なので、電源回りの管理が甘いと危険。特に家庭用では、
- 屋外用でない延長コードを使用
- 電源タップを濡らしたまま放置
- 雨の日でも強行使用
といったケースが見られます。
プロは必ず、防水仕様の延長コードや防雨型コンセントを使用します。
また、機械を使う前に電源ケーブルの傷や断線を確認し、濡れた手でプラグを抜き差ししないよう徹底します。
どうしても屋外で電源を取りたい場合は、
「防水カバー付き延長コード」や「コードリール(防雨型)」が安心です。
3. 脆い素材や目地を洗う
外壁・玄関・塀などの中には、高圧洗浄に不向きな素材もあります。
たとえば、
- モルタル壁(劣化が進んでいるもの)
- 木製デッキ(未塗装・古いもの)
- コーキング材や目地部分
これらに直接噴射すると、水が内部に浸透し、内部腐食やカビの原因になることがあります。
プロは、素材によってノズルを使い分けます。
外壁全体を洗う場合は「広角ノズル」や「サイクロンノズル」を適度に離して使用し、
細部の汚れ落としには「洗剤+ブラシ」で優しくこすり洗いを併用します。
プロが実践する安全な使い方のコツ

- テスト噴射を必ず行う
→ 素材を傷めないか事前に確認。 - 水流の角度を一定に保つ
→ 斜め45°くらいがベスト。垂直に当てると表面が傷みやすい。 - 高圧水が入りそうな隙間を避ける
→ サッシ・換気口・エアコン室外機などには直接当てない。 - 洗剤は用途に合ったものを使う
→ 外壁用、コンクリート用など素材別に選ぶと安全。 - 作業後はしっかり乾燥させる
→ 濡れたまま放置すると、再びカビや汚れが付着する原因に。
まとめ:安全に使えば長く活躍する
高圧洗浄機は、正しく使えば短時間で見違えるほどキレイになります。
しかし「近距離で当てる」「電源を濡らす」「脆い部分を洗う」といったミスを防がなければ、家や機械を傷める原因になります。
プロは常に「距離・角度・対象物」を見極めて作業しています。
あなたもその基本を押さえて使えば、家庭でも安全にプロ級の仕上がりが目指せます。
作業の効率を上げたい方は、「防水延長コード」や「広角ノズル」などをチェックしておくと便利です。
それぞれのパーツを上手に使い分けて、安全で快適な高圧洗浄ライフを楽しんでください。


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