「高圧洗浄機でお風呂や外壁のカビ取りってできるの?」
「高圧で洗ったのに、黒いカビがまた出てくる…」
こう感じたことがある方は多いと思います。
結論から言うと、
- 高圧洗浄機だけでカビ取りを完結させるのは難しい
- お風呂は基本的に“洗剤+ブラシ”、外壁やコンクリは“高圧+洗剤+防カビ”が基本
というイメージを持ってもらうと失敗しにくくなります。
この記事では、
- 高圧洗浄機だけでカビが落ちにくい理由
- お風呂と外壁・コンクリでの正しいカビ取りの考え方
- カビを根本から断つ3ステップ
- カビ取りにおすすめの洗剤・道具
をまとめて解説します。
高圧洗浄機だけでカビ取りが難しい3つの理由
まずは、「高圧洗浄したのにカビが残る/すぐ戻る」よくある理由を整理しておきます。
表面だけ落ちて根が残りやすい
高圧洗浄機は、水圧で「表面の汚れを削り取る」道具です。
そのため、見えている黒ずみは落ちても、素材の奥に入り込んだカビの根までは届きません。
代表的な例としては、次のような素材があります。
- 凹凸のある外壁(リシン・モルタル・サイディングなど)
- コンクリートの表面
- ブロック塀や玄関まわりのタイル
見た目はきれいになっても、奥に生き残ったカビ菌がいると、1〜4週間ほどで再び黒ずみが出てきます。
「高圧洗浄=カビ菌を殺す」ではなく、“見えている部分を削るだけ”だと考えておくとイメージしやすいです。
カビの根まで分解するには、塩素系などの洗剤の力が不可欠です。
高圧と洗剤の役割分担については、こちらの記事でも詳しくまとめています。
👉 高圧洗浄だけで汚れは落ちる?カビや黒ずみも落とす洗剤の使い方と注意点
水圧やノズルが合わないと取り残しが出る
カビ汚れの落ち方は、
- 本体の水圧
- ノズルの種類
- ノズルと壁との距離
によっても大きく変わります。
たとえば、
- 広角ノズル … 広い面をやさしく洗うのに向いているが、ピンポイントのカビには弱い
- サイクロン(ターボ)ノズル … 回転しながら当たるので、表面のカビや黒ずみは落ちやすい
というように、向き・不向きがあります。
「広角ノズルでベランダや外壁をさっと流しただけ」だと、カビだけが薄く残るケースが多くなります。
逆にサイクロンノズルを近づけ過ぎると、塗装や目地を傷める原因にもなります。
場所ごとのノズル選びやアクセサリーについては、こちらの記事が参考になります。
👉 高圧洗浄に必要なホース・ノズル・延長ケーブルまとめ
👉 【用途で選ぶ】高圧洗浄機のおすすめ3選|ベランダ・外壁・駐車場
環境が変わらないと何度でも再発する
高圧洗浄で表面をきれいにしただけでは、「カビが生えやすい環境」そのものは変わりません。
特に再発しやすい条件は、以下の3つ。
- 北側や日陰で、いつもジメジメしている
- 雨だれが溜まりやすい外壁の下部やコーキング付近
- 植木・芝生・土が近く、常に湿気をもらいやすい場所
高圧洗浄後に防カビコートをして環境を整えるか、
「日差し・風通し」の条件を少しでも良くしてあげないと、どうしても再発しやすくなります。
お風呂のカビ取りに高圧洗浄機を使うときの考え方
お風呂のカビで検索してこのページにたどり着いた方に向けて、先に結論を書いておきます。
基本は洗剤とブラシで十分、高圧は「届かない場所」用
家庭用の高圧洗浄機を浴室内でガンガン使うのはあまりおすすめしません。
理由としては、
- 飛び散る水しぶきが多く、浴室内のあらゆる方向に汚れが再付着しやすい
- パッキンや目地に高圧を当てると、水が内部に入り込んで膨れや剥がれの原因になる
- 照明器具や換気扇など、絶対に水を当てたくない場所が多い
などがあります。
お風呂のカビ取りは、次のような手順が基本です。
- 塩素系カビ取り剤を、目地・パッキン・タイル目地に塗る
- 規定時間置いてから、シャワーで洗い流す
- 届きづらい場所だけ、ブラシやスポンジで軽くこする
天井や高い場所のカビが気になる場合だけ、低圧で届く範囲をなでる程度に高圧を併用する、くらいのイメージにしておくと安全です。
外壁やコンクリートのカビ取りで高圧洗浄機を活かすコツ
外壁や駐車場などの屋外で高圧洗浄を使う場合は、うまく併用すると時短効果が大きいです。
外壁や駐車場は「高圧+塩素洗剤+防カビ」の3点セット
外壁や駐車場のカビ取りは、次の3つをセットで考えると安定します。
- 高圧洗浄で表面の汚れ・コケ・ホコリを落とす
- 塩素系の外壁用洗剤で、奥のカビを分解する
- 乾燥後に、防カビ・防藻コートを塗って再発を抑える
ざっくりした流れはこんな感じです。
- 外壁やコンクリートを高圧洗浄で一度洗う
- 乾かしたあと、カビが気になる部分に外壁用のカビ取り洗浄剤を散布する
- 規定時間置いてから再度水で洗い流す
- 完全に乾いてから、防カビコート剤を薄く塗布する
「高圧洗浄で完結させる」のではなく、“洗剤が効きやすい下地づくり”に高圧を使うと考えると、仕上がりと持ちのバランスが良くなります。
駐車場や土間コンクリートをまとめて洗いたいときの考え方は、こちらの記事も参考になります。
👉 高圧洗浄機でコンクリート掃除しても大丈夫?安全なやり方と注意点を解説
カビを根本から落とす3ステップ(お風呂・外壁共通)
ここからは、お風呂・外壁どちらにも共通する「カビを根本から落とす考え方」を整理しておきます。
ステップ1:汚れの種類を見極める
最初に、「それは本当にカビか?」を見極めるのが大事です。
- 緑っぽい … コケ・藻
- 黒っぽい … カビ
- 白っぽい … エフロ(白華、コンクリートから出る塩分)
汚れの種類によって、使う洗剤も変わります。
- カビ … 塩素系のカビ取り剤が有効
- コケ・藻 … 外壁・コンクリ用の専用洗浄剤や、塩化ベンザルコニウム系の洗剤
- エフロ … 酸性クリーナーで溶かすタイプの洗剤
「なんとなく高圧を当てる」のではなく、“何を落としたいのか”を先に決めてから道具を選ぶと無駄が減ります。
ステップ2:高圧洗浄+洗剤の併用でカビ菌を減らす
カビをしっかり減らしたい場合は、
- 高圧洗浄で表面の汚れを落とす
- カビ部分に洗剤を塗布する
- 規定時間置いてから、水か高圧で洗い流す
という手順が基本です。
このとき意識しておきたいポイントは次の通りです。
- 洗剤を塗る前に、先に高圧でホコリ・泥・コケを落としておく
- 塩素系洗剤は、ゴム手袋・保護メガネ・マスクを着用して使う
- 金属や植木にはかからないよう、あらかじめ養生しておく
洗剤の選び方や使い方については、先ほどのこちらの記事で詳しく紹介しています。
👉 高圧洗浄だけで汚れは落ちる?カビや黒ずみも落とす洗剤の使い方と注意点
ステップ3:防カビコートで再発を遅らせる
せっかくカビを落としても、環境が変わらなければ元通りになりやすいです。
そこで、仕上げに防カビコートをして「再発しにくくする」のが最後のステップです。
- 透明タイプの屋外用防カビ・防藻コート剤を薄く塗る
- 特に北側や日陰の部分を重点的に塗る
- 目地や水が溜まりやすい部分は念入りに
これだけでも、1〜2年ほど再発のスピードを遅らせることができます。
カビ取りで注意したい素材と場所
カビを落とそうとして、かえって建物を傷めてしまっては本末転倒です。
ここでは、特に注意したいポイントを整理します。
劣化した塗装面は無理をしない
塗装が古くなっている外壁に、強い水圧や濃い塩素洗剤を使うと、
- 塗膜が剥がれる
- 色ムラ・ツヤムラが出る
- ひび割れから水が入り込む
といったリスクがあります。
- ノズルを30cmほど離す
- 水圧は弱めから試す
- カビがひどい部分だけ、洗剤+やさしい水圧で少しずつ
といったイメージで、「一気に真っ白にしようとしない」ことが大切です。
外壁の塗装を守りながら洗うポイントは、こちらの記事でまとまっています。
👉 高圧洗浄で外壁は傷む?塗装を守る正しい洗い方と注意点を解説
再発しやすい場所の特徴を把握しておく
カビは「湿気」と「栄養(汚れ)」が集まる場所が大好きです。
再発しやすいのは、たとえばこんな場所です。
- 北側外壁や、隣家とのすき間など、日が当たりにくい場所
- ベランダや庇の下など、風通しが悪い場所
- 玄関まわりやアプローチなど、雨水が跳ねやすい場所
こうした場所は、定期的に軽く水洗いする・植木を少し離すだけでも再発をかなり抑えられます。
玄関タイルの黒カビやコケが気になる場合は、高圧洗浄機で一気に落としたくなると思います。
タイルを傷めずにカビ・黒ずみを落としたいときは、こちらの記事もチェックしてみてください。
👉 タイルに高圧洗浄は危険?家庭用で傷めず洗うコツとNGサイン
カビ取りにあると便利な洗剤・道具(おすすめ)
ここからは、カビ取りであると便利な洗剤と道具を用途別にまとめます。
実際に購入するときは、ここで挙げた“タイプ”を参考にして、好みのメーカーや容量を選んでください。
外壁・コンクリート向けの洗剤と散布アイテム
外壁や駐車場など、屋外のカビ・コケには次のような組み合わせが扱いやすいです。
- 外壁・コンクリート用のカビ・コケ落とし洗浄剤(希釈タイプ)
- 塩化ベンザルコニウム系の防カビ・防藻剤
- 容量2L程度の噴霧器(散布用)
これらを揃えておくと、「高圧で下洗い → 洗剤散布 → 洗い流し → 防カビ仕上げ」という一連の流れが効率よく回せます。
お風呂・室内向けのカビ取り剤と保護具
お風呂のカビ取りでは、次のような道具を揃えておくと安心です。
- ジェルタイプの塩素系カビ取り剤(タイル目地・ゴムパッキン用)
- 泡タイプのカビ取り剤(壁や天井に留まりやすいタイプ)
- ゴム手袋・保護メガネ・マスクなどの保護具
「ジェル+泡」をうまく使い分けると、流れ落ちにくくなり、放置時間も取りやすくなります。
まとめ:高圧洗浄機は「下地づくり」カビ取りは洗剤が主役
最後に、大事なポイントをまとめます。
- 高圧洗浄機だけでは、カビの根まで取り切るのは難しい
- お風呂のカビ取りは、基本的に「洗剤+ブラシ」で十分
- 外壁・コンクリのカビ取りは「高圧+洗剤+防カビコート」の3点セット
- 劣化した塗装面やパッキンには強く当てすぎない
- カビが生えやすい環境(湿気・日当たり・風通し)も一緒に見直す
カビ汚れは、水圧ではなく“菌と環境”の問題です。
高圧洗浄機は、あくまで「汚れを浮かせて洗剤を効きやすくする下準備」として使うと、仕上がりも長持ちしやすくなります。
高圧洗浄機の使い方や片付け方、故障を防ぐポイントをまとめた記事はこちら。
👉 高圧洗浄の注意点総まとめ|正しい使い方と片付け術
高圧洗浄そのものの基礎から整理したい場合は、全体のガイドも一度目を通しておくと安心です。
👉 初めての高圧洗浄ガイド|やり方・費用・注意点を総まとめ
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